小咄09

1)久し振りに五人でパラオに旅行に行った。

「ああ!、夏の朝って感じだ、今日もいい天気だな」
「今日はよぉ、昨日行けなかったダイビングに行こうぜ!、なっ?」
「それはいいが、…隣の部屋うるさくなかったか?、夜?」
「そうだな。新婚旅行か?」
「いくらリゾートホテルだからってな、何してるか判るような音を出すなと…」
「よく眠れなかったよ」
「あれが気になって眠れないとは、意外にお若いな伸君は」
「そう言う意味じゃない。分かってて言ってるだろ?」
「まあな」
「やだね、そう言うネタに走るのは年食った証拠だよ」
「・・・・・・・・」
「気をつけたまえ征士君」


2)その後夕陽が差すパラオの浜辺にて。

「さすがに世界屈指のダイビングスポットだけあって、すごく綺麗だったね〜」
「南洋の魚って人なつこいのは何でだろうな?」
「食わないからだろ。旨い魚はいつも人間に狙われる」
「おっ、すげぇいい答えだな!」
「今は伸ですら普通に魚を食うから」
「・・・・・」
「そう言や昔は魚が苦手だったような…?」
「今は苦手などではないだろう?」
「悪いかい…?」
「と言うか、その理屈で言ったら、俺は鳥を食えなくなるし、遼はロウソクで生活しろって話にならないか?」
「ならば私は電気文明の申し子だ」
「・・・・・(内心爆笑)」
「・・・・・(内心爆笑)」


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