■山口旅行記(2002.11/17〜19)
 トルーパー全盛期の頃は金もヒマもなくて(笑)、殆ど旅行らしい旅行は行けなかったんですけど(コンサートを観に地方都市へ行くくらい…)、今頃になって余裕ができて来たので、早速行って参りました〜!。
 そう、やっぱり、こんなサイトをやってる以上、まず行かねばならないのは萩・秋吉台でせう!!!。という訳で、パックツアーの荒削りな観光だったけど、私の感想等を旅行記にまとめてみました。なお参加したのは、ANAのスカイホリデー萩・津和野・宮島であります。


11/17
石見空港〜津和野〜東光時〜松蔭神社・松下村塾・武家屋敷〜萩

 最初に行くのが津和野だったため、空港は宇部ではなくて石見(島根)なんですが、この空港に行った事がある方います!?。新しい空港らしいんですが、すっごくちっちゃいんですっ!。待ち合い室が1つしかなくて、空港と言うより病院の待ち合い室みたいなの(笑)。搭乗カウンターなんか、うちの近所の旅行代理店と変わらない感じ。空港と言うと、羽田、成田、伊丹くらいしか知らない私には、かなり衝撃的でした(笑)。こんなの個人で持てちゃうんじゃないか?って。
 と、山陰の常識(?)に驚きながら、最初に行ったのは森鴎外の生家や、石洲和紙の工場等が集まる所。まだ島根県内です。鴎外も好きではありますが、同人者の悲しい性かな、「紙」と聞くと関心を示さずにはいられないですね(笑)。コピー本に使えそうなものを仕入れたかったんだけど、凝った和紙は値段も結構するので、こんなの駄本にはもったいないわー、となっちゃいました(笑)。
 津和野の町の方は、妙にきれいすぎる印象のなまこ壁と、ブクブク太った錦鯉が印象的な町でした(笑)。そう言えばここで「SLやまぐち号」も見ましたぞ。その後山口県内に入りましたが、まだ町の方からは遠いので、バスの車窓にはひたすらのどかな田舎の風景が続いてましたっけ。
 そんな中、最初に到着したのが毛利家のお墓がある東光寺です。墓地は県内に2箇所あって、そのうちのひとつですが、こっちは沢山の石灯籠が並んだ境内がきれいでした。多分夜来ると怖かろう(笑)。それと、大きな石碑(位牌)が亀の上に乗ってるのがかわいいです。水軍に縁のある毛利家らしいですよね〜。ガイドさんから聞いたんですが、ここには「禁門の変」で処刑された、長州派の公家達が多く眠ってるんだそうです。何だかねぇ、元々毛利家は古事記に出て来る神の一人をルーツにしている家なのに、江戸末期には「朝廷に取り入った」として武州の田舎者(新撰組)に都を追放されちゃうなんて、考えてみれば可哀想な話よね…。
 そして東光寺のすぐ近くには、吉田松陰を祀った松蔭神社があります。まあ神社自体には用はないんですが(笑)、そこには長州の維新志士達が学んだ松下村塾が移築されてまして、当時の雰囲気を楽しめました〜。ゆだみは幕末というと、どちらかと言えば薩摩ファンだったりするんですが、長州はそれこそ、毛利家が安芸に移動して来た時から、脈々とその文化や思想を伝えて来た訳だし、それはそれですごい事だと思いますよ。でも、折角改めて松蔭先生に触れてみようと思ったのに、神社の敷地内にある「松蔭資料館」には、時間がなくて入れなかったんですよー!。もーっ、これだからパックは…。
 その後、高杉晋作の生家や、桂小五郎の家がある武家屋敷を歩いて、この日は終わりです。萩湾を一望できる、萩観光ホテルとゆう所に泊まったのですが、夕方湾の上をトンビがくるくる飛んでいたのが印象的でした。ほとんど見た事がないもんで。…それにしても萩は静かな町だったです。あちこちで海産物の匂いがする(笑)。過去は漁場だったらしいのですが、今はひたすら静かな海でした。山陰の町は元々暗いというか地味ですが、豊かな土地である事は確かなんですね。この町を見て、もうちょっと毛利くんの人物像を考えてみたゆだみでした。
 なお夕食はふぐ懐石でしたが、出たものは全部たいらげました(笑)。旅行に出るとお腹が減るタイプなのです。


東光寺 松下村塾
萩湾 左上)東光寺の灯籠。
藤原鎌足の子孫など皇族系の墓も沢山、
毛利の殿様を守るようにあるそうな

右上)松下村塾)掛け軸の絵の人物が
松蔭先生というわけ

左下)ホテルの部屋から映した萩湾。
山の上のホテルだったのですばらしい眺望



11/18
萩焼窯元〜秋吉台・秋芳洞〜赤間神宮〜下関〜門司〜洞春寺・瑠璃光寺五重塔

 二日目は回る所がめいっぱいあって、もう何だかわからん!な一日でした。実はこの日もう一ケ所、「雪舟庭園」にも行く予定だったんだけど、添乗員さんの判断で明日に回してくれました。そうしてくれなきゃ、本当に光のごとく観光するはめになってたわ(笑)。
 うちの母が楽しみにしていた萩焼の窯元なんですが、まあお土産品のショッピングセンターのような所で(笑)、なーんだという感じでした。休日で、時間があるなら作らせてもらえるようですが。っていうか陶芸家の窯などは、パックにはそうそう組み込まれてないでしょう。ここで萩焼の湯飲みをお土産にもらったんですが、石見に着いた時も「ふぐ雑炊スープ」などの入ったお土産セットを持たされたり、何かと持ち歩きに困るお土産をくれて困ったものでした(笑)。しかし、焼き物はピンキリなので、うちの母がほしがるような、上薬のぼってりした萩焼茶碗はかなり高価で、ちょっと手が出ませんでした(笑)。
 そしてバスは秋吉台に向かったんですが…むちゃむちゃ寒いー!!。初日と三日目は天気が良かったんですが、二日目だけは曇りで風が強くてねー…。秋の秋吉台は草がすっかり枯葉色で、それなりに趣がある風景でしたが、あまりの寒さにのんびりと景色を眺めていられませんでした(笑)。しかしバスガイドさんが「夏みかんソフトがおいしいですよー」と言った為、この寒いのにソフトクリームを買って来て、皆さんバスの中で食べておりました(笑)。山口県はみかん農家が多いそうで、お土産に買って来たのも「だいだいぽん酢」やら、「ゆずママレード」やら…。でもみんなすごく美味しいです〜。
 さてこの後秋芳洞に行きましたが、洞内は予想に反してあったかかった…。この日唯一楽に回れた所でした。ところでやっぱり東洋一と唱ってるだけあって、ホントに広ーい鍾乳洞でしたねー。中に家でも建てて平気で生活できそうですよ(笑)。征士の別宅があるとか…考えると怪しい想像をしてしまうのでやめますが(笑)。しかし秋芳洞の周辺の地形は、アニメも結構忠実に描いてたんですね。水辺と林がきれいでした。ああでも、残念な事に、お土産物やさんを回る時間はやっぱりなくて、今でも「鎧玉」を売ってる店を発見する事はできませんでした〜(あまねさん情報では、まだ1軒だけあるとのことです)。しかし山口は何処へ行っても夏みかん関係なのに、秋芳洞だけ名物が「梨あん餅」なのは何故ですか?(笑)。
 この後は下関に向かいまして、まず赤間神宮という、天皇家のお墓を祀った所に参りまして(古墳自体は非公開)、それから高級なホテルで昼食でした。流石に下関だけあって、昼からふぐ懐石ですわ(笑)。食事の後は関門海峡を歩いて渡ってみよう!、という企画で、歩行者用トンネルを歩いたんですけど、15分もかからなかったんじゃないかな?。下関と門司(北九州)はむちゃむちゃ近いのでした。私の家から駅までくらいの距離でしたよ…。
 門司の町は「門司港レトロ」と呼ばれている、横浜や神戸のような、明治時代の洋館の並ぶ港町なんですねぇ。広々としたきれいな町でした…が、この時がとにかく強烈に寒くてさー!!。ゆったり町歩きなんてできなかったよぉー。なのに長い散歩時間を取られちゃって、凍えながらさまよう旅人でした(笑)。ここからまた山口に戻る際には、今度はバスで関門海峡大橋を渡りましたが、車窓から撮った写真がすごく美しかったので、下に載せてみまーす。
 日がかなり傾いた頃、やっと最後の目的地洞春寺に着きました。ここは毛利家の墓パート2ですが(笑)、正式な菩提寺はここらしいです。こちらの石碑はいかにも位牌らしい位牌で面白くはないですけど、何故かこの敷地内に「薩長同盟が結ばれた家」が移築されていて、そっちの方が興味深かったです(笑)。この中に坂本竜馬を間に、西郷隆盛と桂小五郎が居たのかと思うと。
 
そして何と行っても瑠璃光寺五重塔です。ゆだみには京都の五重塔よりきれいに見えましたが、実際はどうなんでしょ。もうちょっと早い時間に来られたら、もっときれいだったんじゃないかな、惜しい。…話は逸れますが、何故「瑠璃光寺」という名前なのか知りたかったのに、結局わかりませんでした。瑠璃色って私には征伸っぽくて、ついでに光が付いてて、何とも良いネーミングだと思うの(笑)。
 この日は湯田温泉にあるホテルに泊まりましたが、またもやふぐ懐石でした(笑)。ちょっと量が多いコースだったので、かぼちゃに入った茶わん蒸し(の外側のかぼちゃ)が食べ切れなかったです(笑)。あとは全部食べましたが、小さいふぐの磯辺揚げがとっても美味しかったです。


秋吉台 秋芳洞
秋芳洞入り口 関門海峡
瑠璃光寺五重塔 左上)枯れてる秋吉台(笑)。
名前にはこれで合ってるのかもしれない

右上)秋芳洞の出口(入り口)。
中は暗くて写真は取れなかったけど、
外の光と共に見えた紅葉がきれいでした

中左)秋芳洞の出入口周辺。
ね、TVの背景はかなり忠実ですよね

中右)橋の上からの関門海峡。
夕暮れが迫ってる時間でした

下)瑠璃光寺五重塔。
時間が遅いので暗い写真です。残念。
夜はライトアップされるそうな。



11/19
雪舟庭園〜防府天満宮〜毛利庭園・博物館〜岩国・錦華橋〜宮島〜平和記念公園〜広島空港
 三日目もめいっぱい回りましたねー、帰りの飛行機が夜8時台の最終便だったので、丸一日観光して帰るという、一番疲れた日かも知れないっす(笑)。
 最初に行ったのは、九州から山口に権勢を揮っていた、大内氏のお抱え絵師川上雪舟のお庭で、別に何があるって訳じゃないですが、紅葉がきれいでとてもいい庭でしたよ。庭石が「心」の形に配置されているという事ですが、よくわからなかった(笑)。
 
その後防府という、毛利輝元が隠居させらて来た町に参りました。ちなみに「ぼうふ」ではなくて「ほうふ」と読むそうです〜。ここに、太宰府と同じ菅原道真を祀った防府天満宮がありまして、何でも牛に縁があるらしく、でっかい牛の像や牛車が置いてあったのが面白かったです。もうすぐお祭りがあるとかで、お祭り用の牛車も置いてありました。
 そして割と近所に毛利庭園もありました。江戸時代になってからの毛利家の住居だった所で、まあー、とにかく庭が広い!。最初に入ったら門からハイキングコースのように道があって、しばらく紅葉を楽しみながら歩くとやっと玄関の前庭に着きます。更に家の南側にも広ーい庭が続いてまして、時間があればのんびりお弁当でも食べたかったですね(笑)。毛利輝元は隠居させられちゃったけど、毛利家が地元では変わらず有力者だった事がわかります。それから時が経って幕末に入ると、今度は尊王派の貴族院議院などに、毛利の出身者がいたりしましたよね。ここにある毛利家の旧宅には、天皇陛下が泊まった部屋も公開されてました(入室は不可)。
 この旧宅にくっついて「毛利博物館」がある訳なんですが、もうホントにパックはこれだから!って、怒りを覚える程時間がなくて(笑)、結構高い入館料(1,000円)を取られるのに、駆け足で見るハメになりました(涙)。いや、言葉の表現じゃなくて本当に駆け足…。でも面白い物色々ありましたよ。着物がふたつ展示されてたんですが、片方は元就の時代に天皇家から贈られたもので、もう片方は輝元に太閤豊臣秀吉から贈られたもの。比べてみると秀吉の方が、いかにも派手でこれ見よがしな印象の着物だったです(笑)。その他、茶道具(茶癪)なんかはステキな謂れのあるものがありましたね。勿論鎧とか刀剣もありましたが(当麻とか)、刀剣や絵などは本物ではない模写物もあるので、ちょっと残念だったかな。
 その後はしばらくバスに乗って岩国の方へ行きました。錦華橋はまあ、よく観光に組み込まれてる割に別に大したもんじゃないですが(笑)、岩国の町はとっても良かったです!。ここも武家屋敷の町ですが、萩の武家屋敷に比べると広々とした景色がとてもいい。「吉川氏の資料館」に、本当は是非入りたかったんだけど、例によって時間が無くて入れなかったです、もーいや〜…。取りあえず白蛇だけは拝んで来ましたが(笑)、子供がかわいかったですよぅ。ここで岩国寿司という昼食を食べたんですが、東京に住んでるとばってらくらいしか押し寿司は食べないけど、土産物弁当の割にはかなり美味しかったです〜。そう言えば店先には、京都の八つ橋に良く似た「錦華橋せんべい(名称は不明)」がありました(笑)。似たような商品って、本当どこでもありますよね〜。
 そして更にバスで一時間くらい移動して、広島県内に入りました。宮島には過去修学旅行で来てるんですが、厳島神社の社殿に入ったのは初めてなので結構面白かったですよ。というか、それ以前に宮島の島内は野生の鹿で溢れてるし(笑)。野生ですよ野生、奈良の鹿とは訳が違いますよ。夕方になると山に帰るんだそうですよ!。…で、トルーパーにもよく鹿は出て来ましたが(笑)、「そんなに鹿なんているの〜?」とちょっと疑いを持って観てました、私は。でもこの宮島の状態を見ちゃうと、鹿なんか珍しくないんだと気付きましたよ、社殿の敷地内にもホイホイ入って来て、愛想を振りまいて(?)おりました。いや東京の山奥にも、「鹿注意」の看板がある道路は存在してますけどね(笑)。
 ところでこの時宮島は引潮で、大鳥居の下では潮干狩りなどしてました。以前は満ち潮の時に来たので運良く両方見られた事に。それから社殿の方で良かったのは、毛利元就が寄築した能舞台ですね。まったく吹きっさらしの舞台なので、かなり風化というか、色褪せちゃってるのが残念なところですが、Messageの鎧舞台を思い出しましたよ〜、松の背景で。
 という訳で、もうすっかり空が暮れて来た頃平和記念公園に到着。でね…、結局3回観ましたよ、原爆資料館(苦笑)。まああまり時間がなかったので、やっぱり早足になっちゃって計2.5回位です。広島はもういいので、今度観るなら長崎の資料館を観たいですね。いや別に原爆資料館が好きな訳では…(笑)。
 あ、原爆ドームは現在工事中でちょっと見栄えがしませんでした。修復はもうしばらくかかるようですよ。そしてここに居る間にすっかり日が暮れて、一時間近くかかってバスは夜の広島空港に着きました。そこでツアーは解散なんですが、この後8時40分頃の飛行機に乗るのに「夕飯は!?」って感じでした(笑)。解散後の分は勿論ツアーに含まれてなくて、折角なのでお好み焼きを食べて帰りました。広島風お好み焼きも、たまに食べると美味しいんだなーと思いました(笑)。ちょっとソースが甘いのが苦手だったんですが(おたふく)、本当、しばらく食べてないとすごく美味しく感じました〜。


毛利庭園入り口 毛利家旧宅
厳島神社能舞台 左上)毛利庭園の入口の門。
少し前までこの門バスで入れたそうですが。
一番紅葉がきれいだったですわ

右上)毛利家旧宅。
現在は子孫の方も住んでません。
維持費がかかりそうだしなぁ(笑)

左下)厳島神社の能舞台。
逆光で見えにくくてすみません




 そんなところで、山口旅行記いかがでしたか?。この周辺はトルーパーに関わる話題が沢山あるので、もっと詳しく突き詰めることができるんですが、それはご自分で確かめた方が、と思います。次はどこに行こうかと早くも検討中ですが(笑)、次の旅行はちょっとトルーパーとは関係ない場所になりそうです。多分長崎かなーと。更に次の機会にはまた、何かしら話題のある所に行きたいなーと思います。
 あっ、そういえばしえさんと約束していた「横浜中華街・杏仁豆腐ツアー」にまだ行ってません(笑)、寒くなっちゃったので。暖かくなったら行ってきます〜(旅行ではないけど)。